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江戸時代のリフレーション(通貨再膨張)政策

  • 執筆者の写真: 岩田ひでたか
    岩田ひでたか
  • 2020年1月3日
  • 読了時間: 2分

更新日:1月17日

昨年読んだ中で面白かった本の一つが上念司『経済で読み解く日本史 五巻セット(①室町・戦国時代、②安土桃山時代 ③江戸時代、④明治時代、⑤大正・昭和時代)』です。


今まで教えられてきた日本史は一体何だったのかと思うくらい、目から鱗の内容で、さらに上念先生の毒舌ぶりがたまりません(笑)

とくに③江戸時代は白眉で、もっと江戸時代を詳しく知りたいと思っていたところ、午後に少し時間ができたので両国にある江戸東京博物館に行ってきました。


改鋳貨幣の展示がありました。

写真では分かり難いかもしれませんが、金の含有率を減らした為、慶長小判(右上)と元禄小判(中央上)で明らかに色合いが異なります。

元禄時代に当時の勘定奉行、荻原重秀が初めて行った貨幣の改鋳です。


これまでこの貨幣改鋳はインフレを招き、庶民を苦しめた政策のように批判されてきましたが、

近年は通貨発行益(シニョレッジ)による幕府財政の潤沢化と、貨幣量(マネーサプライ)の増大によるデフレからの脱却に繋がったと評価されています。

後者はまさに江戸時代のリフレーション(通貨再膨張)政策と言えるものです。


また、荻原重秀は「貨幣は国家が造る所、瓦礫を以ってこれに代えるといえども、まさに行うべし」という言葉を残しています。

つまり「貨幣は国家が発行するもの(信用を与えるもの)であり、それは金銀ではなく瓦礫でも構わない」と言っているのです。

これもまさに現代の管理通貨制度に他なりません。


江戸時代にこのような経済理論を唱え、金融財政政策を実施した人物がいたとは本当に驚くべき事です。


江戸東京博物館


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